2025年が始まってもう1ヶ月が経過しましたが、皆さんはもう勉強会やセミナーには参加していますか?
私は年初に「個人として毎月1回以上、勉強会に参加する」という目標を立てました。そして、NIFTY Tech Day 2025が今年初めての参加でした。参加によって刺激を受け、インターネットに学んだことをアウトプットすることも目標に加わりました。
ここでは私の感想と、職場への持ち帰りと実践をどう考えているかを記述したいと思います。
勉強会の学習効果を高めるにはどうしたらよいかを考えてみました。こちらも参考にしていただけると嬉しいです。
この勉強会を機に、自身も勉強会に登壇するようになりました。その結果、仕事が大きく変わったので、その経験談を書いてみました。こちらも参考にしていただけると嬉しいです。
AIと協働する次世代開発スタイル - 求められる新たなスキルと役割の変化
AIと人間が協働するステージには3段階がありますが、現在最も高度とされるのは「エージェント型AIとの協働」です。エディタに生成AIが組み込まれるようになったことで、以下の3つの形態で進化してきました。
- 文脈を理解し、適切なプログラムコードを補完する「自動補完型」
- プロンプトを通じて対話形式でコードを生成する「対話型」
- 目的達成のために必要な作業を実行する「エージェント型」
一部(社内)では「生成AIによってシステムエンジニアの仕事が減少する」という意見もありますが、私はむしろ「やるべきことが増え、専門性が一層求められるようになった」と考えています。その理由は、生成AIの性能向上に伴い、人間がAIの生成物をレビュー・承認する作業の難易度が高まっているからです。このプロセスでは、必ず人間がボトルネックになります。
生成AIを効果的に活用するためには、レビューしやすい出力を得られるようAIをコントロールするスキルが求められます。また、レビューには知識が必要であり、そのためにカバーすべき領域が広がることや、チームで協力して対応する重要性も増しています。
こうした状況を踏まえると、「オープンソースの知識を深く持つ優秀な人材がチームに加わり、その生成能力で他メンバーに影響を与えている」という現実を、いかにコントロールして良い方向へ導くかが課題になると感じており、対応が必要だと認識しています。
さらに、「インナーソース」という概念は初めて知りました。これは企業内でオープンソース活動を展開する取り組みです。生成AIがプロプライエタリなソースコードではなく、オープンソースコミュニティの成果物から学習しているという事実に基づくと、オープンソースコミュニティの流儀やスタンダードを組織内に取り入れるかどうかが、生産性向上の鍵となる可能性があります。
エンジニアの殻を破る:インナーソースと社外活動がもたらした成長
「インナーソース」をニフティ社内で展開した功労者の方による講演でした。この取り組みはエンジニアだけでなく、ビジネス部門も巻き込み、ビジネス部門のメンバーがシステム設定ファイルの一部をプルリクエストで更新できる仕組みも構築したとのことです。また、次のトピックでも触れられていましたが、「将来的にメリットが学習コストを上回るなら、学習してもらう」という姿勢は非常に参考になると感じました。
特に印象的だったのは、「社外活動は話を聞くところから始めよう。社外の勉強会に参加し、アウトプットしていこう」というメッセージです。講演者自身も、インナーソースについては勉強会への参加からスタートし、人脈を広げていったと語っていました。この姿勢を見習い、自分も積極的に行動しなければと感じました。
自社製CMSからの脱却:10件のWebサイト再構築に学ぶ運用重視の技術選定
レガシーシステムの更新を組織課題として捉え、将来を見据えたアーキテクチャ設計と必要な教育を実施した結果、過去に何度も失敗してきた切り替えに成功したとのことです。プロトタイプを作成しながら設計を改善し、最終的には運用面も含めて高評価を得る設計に仕上げたそうです。
また、更新前のシステムと比較してリードタイムが短縮され、新規サイトの投入スピードも向上したため、IT部門とビジネス部門の双方にメリットがあったようです。
さらに、コンポーネント名の統一によって、生成AIが設計意図を正確に理解し対応できるようになった点も興味深いポイントです。特に詳細設計では、明確な目的意識を持った設計が重要であることが改めて示されました。
スクラムマスター入門者のための学習マップ 効果的な学びと実践
スクラム開発を経験したと口にしながらも、「複雑なものへの対応」の仕組みについては知らなかったことに改めて気づきました。私が経験したのは、仕様が明確に定まらないためにウォーターフォールではなくスクラムを採用したというケースでした。
実際、スクラムには「技術・実装」「プロダクトとビジネス」「人と組織」「改善」の4つの象限が存在し、これらは独立しているのではなく互いに重なり合っています。それぞれ、開発者、スクラムマスター、プロダクトオーナーといった各役割が注目すべきポイントも異なります。
これまで自分が抱いていたスクラムマスター像とは異なる面があり、より深く学ぶほどにその役割の奥深さと面白さに気付かされました。
SCRUMMASTER THE BOOK 優れたスクラムマスターになるための極意――メタスキル、学習、心理、リーダーシップに書いてありますが「組織改革に立ち向かうあなたに知恵と勇気を与えます」とあるとおり、開発自体の話ではなく、もっと広い範囲の話であると認識しました。無知は恐ろしいと改めて思い、また興味があるのでもっと調べてみようと思います。と思っていたら、野中先生も本を書いていらっしゃる。アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント
学びを文化に変える〜ニフティの内製研修と継続的成長の仕組み〜
ラーニングピラミッドの中でも、学習定着率が高いとされるアクティブラーニング(「グループ討論」「実践・体験」「他者に教える」)を、ニフティ社内の内製研修で実践しているとのことです。特に興味深かったのは、研修の参加方式として「オプトアウト方式」を採用した点です。これは、研修を基本的に「参加」とし、「欠席」の場合のみ事務局に連絡する仕組みで、この変更により参加率が1割から7割にまで向上したそうです。
私自身もアクティブラーニングを社内勉強会で活用してみたいと感じました。また、社内勉強会を高度化させることに抵抗がある人に向けては、社内ブログのようなプラットフォームを構築するのも面白いアイデアだと思いました。これにより、後から情報を検索しやすくなるだけでなく、講師役を避けたい人にも知識共有の選択肢を提供できるのではないかと考えています。
社内SEとしての進化:AIツールを活かすネットワークエンジニアの新たな挑戦
エンジニア不足の話は私もよく耳にしますが、セシール社でも同様に人手が足りない中で、業務効率の低下やコミュニケーションの課題、セキュリティリスクの増加といった問題を抱えているとのことです。これらの課題に対して、情シス部門の規模に適した形で解決策を模索していく必要があると感じました。
具体的には、ナレッジマネジメントを活用して「人に聞く頻度」を減らす効率化や、紙運用を削減するためのAI-OCR導入、さらにセキュリティログ監視へのAI活用などが挙げられていました。事業会社のIT部門にはこうした多岐にわたる取り組みが求められ、大きなやりがいがあると感じながらお話を拝聴しました。
終わりに
大変貴重なお話をお伺いさせていただいたと思っています。また来年も、ぜひ参加させていただければと思いました。